Pop-up Gallery in Ginza

2019 

所在地 : 東京都中央区銀座

用途 : ポップアップストア

完成 : 2019年9月(期間限定)

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​『テーブルの上の大屋根』

 

 銀座三越の紳士靴売場で開かれた、シューズブランドのポップアップストアである。限られた展示スペースの中で、商品であるNegroniシューズと、Negroniシューズを履き世界中を旅したフォトグラファー、T. T. Tanaka氏によって撮影された写真を同時に展示するという試みである。

 展示壁面がない中で、ふらりと訪れた人が写真を見つけ、鑑賞しやすい高さと角度を作ることと、期間限定という特性上、搬出入が容易で、短時間で設営可能なギャラリーとするため、予めアクリル板に写真を挟み、アクリル板同士に蝶番を付けておき、現地で角度を調整する方法に辿り着いた。

 写真を挟んだアクリル板を切妻屋根のように蝶番で繋ぎ、そこから庇を出すようにシューズ台となるアクリル板へ更に蝶番で繋ぐ。出来上がったアクリル板の屋根は、あたかも神社建築で見られる両流造のような形状となり、柱を立てれば床に当たる机上面も効果的な展示スペースとなる。

 限られた展示台を小さな敷地と見立て、日本の伝統建築の屋根のボキャブラリーを引用することで、平面的な写真を見ることと、立体的な商品を手に取ることが自然に行える環境を構築し、2つの体験に相乗効果が得られるようなシステムを実現した。ここで考え出されたシステムは、この後開かれた別のポップアップストアでも継続して活用されている。